【第138話】

大魔王ゾーマ


アリアハンの宴中に、突如、周りの明かりが消え

不気味な声が響き渡った。

城の催しではない。

以前、感じたことのある、嫌な”気”が、私を逆なでする。

邪気だ・・・・・・・・・・・・


「余は大魔王ゾーマ

 この世界の真の支配者。

 覚えておくがいい」

 

この声を聞くだけで悪寒が・・・・・・・・

それと、気になることを言っていた。

”バラモスが配下”

ど、どういうこと?

 

まるで私の心を読みとったのか?

自らを大魔王と名乗るゾーマは言った。

 

「おまえが倒したバラモスは余の配下にすぎん」

 

認めたくない事実だったが・・・・・・・・・

聞き間違えでない。

バラモスより上の、あの魔王を操っていたモンスターが

この世にいるのだ。

 

「この世界の統治など余にはたやすいこと。

 わしの手をわずらわすこともないと

 部下の一人を送り込んだが、

 あの、役立たずめ」

 

冷静な口調だが、その言葉に怒りが含まれている。

 

「まぁ、よい。

 奴のかわりなどいくらでもおるからな。

 しかし、おまえたちにその代償は払ってもらうぞ」

 

私たちがあっけにとらえていた瞬間、

すごい轟音が響き渡った。


第139話 見せしめ

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