【第389話】
魔王城
襲ってきた三匹のヒドラ。以前はかなりの苦戦を強いられたが私も成長している。無傷で葬り、感情を押し殺して魔王の城に向かった。
三匹のヒドラをしとめたあと、毒の沼地を進むとまた何度となくヒドラが襲ってきたが弱点と攻撃パターンを読み、阻むものはすべて無傷で退けていった。
どうやらヒドラの住処となっているようだ。もし、私がこの場に来なければヒドラも害を及ぼすものではなく人がここに入りこまなければ、危険な存在ではなかったのかもしれない。
しかし、メルキド大戦で沼地に住むヒドラが戦いに狩りだされていたことから自然である姿を変えられ、大魔王に操られているのは事実である。はやく大魔王を倒さなければ。
ヒドラの住処を抜けると毒の沼地もなくなり、ついに城が見えてきた。古びた城であり、城の外壁は一部ヘドロのようなものもこべりついており、お世辞にもきれいとは言えない。
城の扉は木でできているようで、かなり大きい。私は力を込めて扉を押そうとすると、なんと自動的に扉が開いた。
これは…近づくと自動的に開く扉なのか、それとも大魔王が魔力であけたのか。
どちらにしろ、油断できない。注意深く私は扉をくぐった。
城の中は外見と違い比較的きれいで明かりが灯されている。通路は右と左に伸びていて左右対象だ。
辺りに魔物がいないことを確認し、簡単にマッピングをした後右の道に進むことにした。しばらく歩くと突き当たりに出て左に道が伸びている。
しかし私はすぐに歩みを止める。その角に大きな影が蠢めいていた。
第390話 再トロルキング戦
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