【第397話】 バルログ戦
私の前に強力な魔物が立ちはだかる。メラゾーマ、バキクロス、マホカンタなど高度な魔法を使いこなす魔物まで現れ私はこの城に入って初めてダメージを受けたがどうにか退けることができた。
伝説の武器と防具のおかげで、魔法を使わず無傷で来られたがここまでが限界だったようだ。あとは私がどこまで武器と防具の力をひきだし戦えるかということか。
傷を魔法で癒した後、先にすすむと休む間もなく今度は人型モンスターに跳ねの生えたモンスターが二匹襲いかかってきた。ルビスの塔で一番最初に出会ったメラゾーマを放ってきた魔物に似ている。
「次から次へと!!!」
私は一気に間合いを詰め、攻撃を受ける前に王者の剣を振りかざした。私と対峙した一匹の魔物は手に持っていた小刀で私の剣を受けとめようとしたが小刀ごと体を両断する。悲鳴をあげるまもなく一匹が絶命する。
もう一匹が私から間合いをとるべく、羽ばたいた。呪文による遠隔攻撃でもするつもりだろう。
「させるか!!!!」
私は王者の剣を振りかざし、剣の魔力を発動させた。巨大なかまいたちが発生し、羽ばたこうとした魔物をずたずたに切り裂く。
”ギャアアァア!!!!!”
そして地面に落ちてきた魔物を切り捨て、とどめを刺す。
どのような特技を持ったモンスターかわからないが技を発動させる必要はない。
技を発動させたほうが、次に同じ魔物が現れた時、対処の仕方も考えられるが、リスクが大きい。
先手必勝で、勝てる相手に技を使わせるのは愚かだ。
その時突然背筋がゾクリとした。なに…この寒気は。
振りかえると、巨大な黒い闇が私を包み込んだ。
第398話 バルログ戦2
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