冗談?
最初はあんまり気乗りしなかったけれど、
やっぱり、うれしい・・・・・・・・
ドレスも素敵だし、食べ物もほっぺたが落ちるくらい、おいしい。
「昼頃の顔つきとは、まったく違うのぉ」
「あ・・・ははは・・・・・・・」
「それにしても、本当にきれいじゃ、うんうん」
「ありがとうございます」
「う~ん、まるでイシスの女王のようにきれいじゃのう」
「そ、そんな誉めすぎですよぉ~」
お主は女王になっても、まったく違和感がないわい。
そのまま、女王にでもなったらどうだ」
「いやいや、本当に、そう思うぞ。
「それは、なれるものでしたら、なってみたいですけれど」
私も調子に乗って言ってみた。
お主、女王になっても良いのか?」
「お?
「え?」
女王になっても良いのじゃな!
よし、今日から、この国をおさめてみい。」
「そうか、そうか!
えぇ!?
じょ、冗談でしょ!?
この度、勇者チェルトに、王位を渡そうと思う。
この者なら、みなも納得じゃろう!」
「みなのもの、良く聞くがいい!
ちょっと!
嘘でしょ!!!
会場にもどよめきが走った。
しかし、それは一瞬のこと。
パーティーの観客は盛り上がり、有無も言わせない状態になってしまった。
わたしは、王様の
「冗談じゃ」
という言葉を最後まで期待した。
しかし、その言葉が発せられることはなかった。
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