これからの国政
いや、格闘技場がどうのこうのということより、
人間の欲望、自分勝手、そんなところに心底嫌気がした。
わたしは、お城に帰った後、王女になりたくないこと
また、さっき思った人間のエゴイズムについて、
そして今の格闘技場の制度を変えることを
王様に提案した。
バラモスが倒れ、平和になったとうかれておった。
しかし、それは表向きじゃ。
まだまだ国の内情はあれまくっているようじゃ。
わしは、早急にこれらについて取りかかろう。
王女のことは、明日私が言っておこう」
もう少しとどまるか?」
「お主はこれから、どうする?
「いえ、わたしは、アリアハンに戻り、
先日お話ししましたとおり
アリアハン王にバラモス退治のことを話し・・・・
あとは・・・・・・・・家に帰って
少し今までのことを振り返りたいと思います」
「そうじゃな、それがいいじゃろう」
正直言って、アリアハンに戻りたいと言うより
この国を早く立ち去りたかった。
もう・・・・・・ここには・・・・・・いたくない・・・・・・
でも、王様も真剣に考えてくれたみたいだし
これからのロマリアに期待しよう・・・・
自分の部屋に戻った私は、眠っているはぐりんを
一瞬ためらうように、そして優しく包むように
道具袋に入れてやり、ロマリアを立ち去ることにした・・・・・
第118話~第131話の第14話による長編になりました。
「金の冠シリーズ」どうでした?
私が書きたかったのは、第129話と第130話です。
今回のテーマは「動物の命」と「人間のエゴイズム」についてです。
なぜ、今回の作品を書いたかというと
ニュースかなんかで聞いた話なのですが
競馬の武豊騎手(もしかしたら、違ったかもしれません)が
乗っている馬が、レース中に骨折をしたそうなんです。
その骨折した馬は、もうレースで走れなくなったので
やはり飼育費がかかると言うことで、
そのあと毒殺されることになったらしいのです。
武豊騎手もそれを聞かされたときは
たいそう傷ついたようで・・・
自分が乗っていた相棒が毒殺されれば、それは、そうでしょう・・・
わたしは賭事はいっさいしないので
競馬とか全然わからないのですが、
はっきり言って悲しかった。
競馬や賭事を否定しているのではないんです。
それは全然かまわないんです。
ただ、チェルトで書いたように
人間の欲望のために、働かされ、役に立たなくなったら捨てられる。
この世は人間が中心に回っているという考えが
あまりに今の世の中にはありすぎるような感じがする・・・
そんな怒りの気持ちを込めて今回の作品を書きました。
第129話~第130話については
構想ができていたので、
あとは第118話~第128話をうまく書いて
文章をつなげたという感じですね。
さて、ここのところダークシーンばかり書いていたので
次回からは、アリアハンに帰ったチェルトと母親との
暖かいふれあいシーンでも書きましょうか?
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