やよい
ついに、やまたのおろちを倒した!
ほっとして、自分の体を見てみると
恐ろしいほど、あちこちから出血している・・・・・・・
あれ・・・・・なんか・・・・・気が遠くなってきた・・・・・
「ん?ここは・・・・・・」
「お嬢ちゃん、気が付いたかね?」
「そうだよ。それよりお嬢ちゃん、いや、オルテガ様の
娘さんだったかねぇ。大丈夫かい?」
「えぇ、体が丈夫なだけが取り柄ですから。
ほらっ!ほらっ!・・・・・あたたたた・・・・・」
「無理するんじゃないよ、大けがしてるんだから。
生きているだけでも、不思議だよ」
あらためて自分の体を見ると全身包帯だらけで、
ピラミッドで闘ったミイラ男のようだ。
と、部屋の扉の隅から、女の子が私のことを覗いている。
おばさんも気が付いたようで、
「これ、やよい、そんなとこにいないで出ておいで」
「あ、あの・・・・・具合の方はどうですか?」
「大丈夫よ。あなたは・・・・・・」
「この子は私の子でねぇ。やまたのおろちの生け贄に
されるところだったのよ。あんたがあいつを倒してくれたおかげで
こうやって親子水入らずでいられるよ。ありがとうよ」
「あの・・・・・その・・・・・・ありがとうございます・・・・・」
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