権力
最初、この街のあまりの大きさに驚いていたが、
町中を歩くと、ちょっと変わったことに気が付いた。
雰囲気が良くないのだ。
ムーンを探しているのだが、あまりにこの街は大きい。
それで、酒場に行き、情報を集めようと、建物の中に入ったのだが・・・・・・・
「おっと、お代を払ってもらおうか?」
「あ、はい。いくらですか?」
「10万ゴールドだ」
「・・・・・・はぁ?
もう一回言っていただけますか?」
もちろん、金がないんなら、他の物で払ってもらっても良いがね。
へへへ・・・・・」
「だから、10万ゴールドだ。
「・・・・・・・・・ふざけているんなら、よしてちょうだい。
怪我をしても知らないわよ」
もちろん、誰と闘っても負ける気はしないが、
できるだけ、人間相手に闘いたくはない。
だから、すごみをきかせて言ったつもりだったのだが。
「なんだってぇ?」
どうやら、逆に相手の怒りを買ってしまったようだ。
闘うか、逃げるか・・・・・・・・・
「ムーンを探しに来ただけなのに、何でこんな目にあうのやら・・・・・・」
と、うんざりとして、つぶやいた。
それを聞いて
ムーン様のお知り合いの方ですか?
これは失礼いたしました!!!
いえ、お代はいりません!
本当に申し訳有りませんでした!」
「えっ!?
この変わりよう。
ムーンって、この街では、絶対の権力を持っているみたい。
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