二月四日

サンチョだけに告げて、早朝城を発った。


そらとぶくつは、北の方にある教会に導かれていた。しかし、教会そのものとは 関連が無いようだ。
シスターの話では、しばらく前に怪物の集団が北を目指して走り去っていったらしい。どうもその中に大臣らしき人物をのせた輿があったようなのだ。

今、北を目指して馬車を飛ばしている途中だ。出遅れたがこちらの方が早い。追いつくかもしれない。

二月五日

おおぜいの足跡が見える。かなたに見える山に向かっているらしい。
そう言えば教会で、山に囲まれた塔の話を聞いていた。きっとあそこにいるに違 いない。

禍々しい塔だ。何匹か魔物を捕まえて、情報を聞き出さなくてはならない。

二月六日

塔まで来た。この塔はデモンズタワーといって、かつでこの地方に一大勢力を誇 った魔族の中心地らしい。グランバニアに滅ぼされてからは廃虚になっていたの が、ここ数年のあいだに再建されつつあるようだ。

同族の建物と聞いてミニモンのことが心配になったが、それほどでもないらしい。 いったん仲間になったら、裏切ることはないとピエールが保証してくれる。

裏切らないのはいいとしても、ストレスが心配になる。が、このいたずらっこぞ うにストレスという言葉はあるのだろうか?

二月七日

塔から蹴落とされてしまった。気がつくと地下にいた。宝捜しの連中(トレジャ ーハンターというのだろうか?)に助けられたらしい。
彼らはこれから応援を待って、 その後最上階を目指しながら金目のものを探し てあるくという。何人か脱落するのは覚悟の上だという。命知らずの連中だ。 幸運を祈って、馬車に戻った。明日、もう一度登る。こんどは最上階に行けると思う。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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