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+--第4話 恩返し--+
道に迷った私は一匹の大きな鳥さんに会った。 その鳥さんは足に怪我をしていたので、 持っていたタオルを布かわりにして 怪我をしていた足にまいてあげた。 鳥さんはうれしそうに鳴いた。
それにしても・・・辺りは寒くなってきた・・・・ 暗くて、いまだに帰る道もわからないし・・・ 私が寒そうなしぐさをしていると、
大きな鳥さんは、羽をひろげた。
「ん?
なに?」
「クエ!」
「あたためてくれるの?」
「クエ!!!」
「そう・・・・やさしいのね」
私はその大きな鳥さんの横のお腹の方に 体を近づけた。
鳥さんは、私がくっつくのを待つと 静かに羽をまた元に戻した。
鳥さんの羽の毛布はとてもあったかかった。
私、帰れるのかなぁ・・・・
そんなことを思っていたら鳥さんのぬくもりで 気持ちよくなって眠くなってきた。
大丈夫だよね・・・・このまま眠っちゃっても・・・
「クエ~!!!!」
「な、なに!?」
鳥さんの大きな鳴き声で突然起こされた。 気がつくと明るくなって朝になっていた。
「朝か・・・・
あぁ・・・・ぐっすり寝ちゃった・・・・
あ・・・・鳥さん、足大丈夫?」
私が、鳥さんにそう尋ねると、 鳥さんは、すくっと立ち上がって、 羽をばたつかせ、元気よく鳴いた。
「そうか・・・・良かった、
直ったんだね」
私も立ち上がる。
回りも明るくなったし、これならなんとか 道に出られれば帰れそうな気がする。
「じゃぁ、鳥さんともお別れだね」
一晩一緒にすごした鳥さんと別れると ちょっと寂しい。
すると鳥さんは、背を向け、座りこむ。
「どうしたの?」
「クエ~~!!!」
鳥さんは、後ろを向きながら振り向き、 また羽をばたつかせる。
「乗れってこと?」
「クエ!」
「そう・・・・道まで案内してくれるのかな。
あんまり変なところまで運ばないでよ」
私は、ゆっくりと大きな鳥さんにまたがった。 しっかりとつかまると鳥さんは立ち上がり、 鳥さんは昨日の怪我が嘘のように すごい速さで走りだした。
「きゃああぁ~」
・第5話 「お友達」
・第3話 「チョコボとの出会い」に戻ります
・小説目次に戻ります
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