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+--第3話 チョコボとの出会い--+
初めてミストの外に出た私。
しかし道に迷い、帰る方法もわからない。
孤独感に押しつぶされ、泣いてしまう。
そんなとき、一羽の大きな鳥さんが私の周りに現れた。
自分の3倍以上大きな鳥さんに出会い、
びっくりしてしまった。
その鳥さんは、私のことを見つめている。
もしかして、肉食の鳥さんだったら私食べられちゃう・・・
「・・・・・・・クエ?」
「ひっ!」
その大きな鳥さんが、私のことをみて顔を近づけてきた。
私は、座りながら、徐々に後ずさる。
「私なんか食べてもおいしくないよ・・・・
だから・・・あっち行って・・・・」
泣きべそをかきながら、必死にその鳥さんにうったえかける。
「本当においしくないんだから・・・
鳥さん、食べないで・・・」
その鳥さんは、私のことをじ~っと見ていると、
「クエ~~」
と元気なさそうにないてその場所に突然座りこんでしまった。
泣きながら後ずさっていた私は
大きい鳥さんの姿を見て、驚いてしまった。
その鳥さんは、足に怪我をしていた。
「鳥さん・・・・・怪我してるの?」
鳥さんは何も放さないで目をつぶってじとっとしている。
「私を食べに来たんじゃないの?」
鳥さんは私の言葉に何にも反応しない。
どうしよう・・・・・
私は持ってきたポシェットから、汗を拭くタオルを出して
それを力任せに半分にひきちぎった。
そして、半分になったタオルを結んで
大きな鳥さんに少しずつ近づいて
鳥さんの足にそっとさわった。
鳥さんは、一度目をあけたが、また目をとじてしまった。
「襲っちゃだめだよ・・・・
じっとしているんだよ・・・」
大きな鳥さんの怖さと、
でも、怪我をしているから助けなければいけないと
二つの気持ちが交差しながら
鳥さんのそばに座り、タオルを巻きつけてあげた。
タオルを巻きつけている間、鳥さんは
まったく動かなかった。
「・・・・・これで・・・・大丈夫・・・・たぶん」
タオルを巻きつけた私は、一人でそうつぶやく。
それを聞いてか、鳥さんは
「クエ~」
とうなずいたように、一鳴きして私のことを見る。
「なんか、あなた怖い鳥さんじゃないみたいね。
大きいから最初びっくりしちゃった。
でもこう見てみると結構かわいらしい顔しているし・・・
私のこと食べちゃダメなんて怖がったりしてごめんね」
クスっと笑う。
鳥さんはそんなことは気にしていないぞと
言わんばかりにに、また一声鳴いた。
・第4話 「恩返し」
・第2話 「孤独」に戻ります
・小説目次に戻ります
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