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+--第7話 母との別れ--+

ミストの村はその日騒がしかった。
炎の精霊力を強く感じるそうだ。
お母さんは私に安心してと言い残し
外に出ていった。



ひとりぼっちで取り残された私。
お母さん、大丈夫かな。
安心してって言っていたけれどやっぱり心配だよ。

でも私が行っても何もできないし・・・・
仕方ないので、本を読もうか。

本棚から本を取り出しベットに座る。
お母さんに読んでもらった
いろいろな本を引っ張り出して読む。
文字はよくわからないけれど絵が描いてあるので
見ていてなんとなく意味がわかる。
私は本をぱらぱらめくりながら時間を費やした。


・・・・・・・もうかなりの時がたったけれど
やっぱり落ちつかないよ。
外を見るとだんだんと日が暮れてきた。

外は夕焼けで空が真っ赤になっている。

・・・・真っ赤?
あれは本当に夕焼け?
窓の外を眺めていたら、煙も見えてきた。
夕焼けじゃない!?

ミストの村の異変に気がつき
ドアをあけ、外を見た。

たくさんの魔物がいた。
みたことない魔物がミストの村をやきはらっていた。
な、なに・・・・これは・・・・・・

辺りは火の海だった。

何が起きたのかわからなかった。
いつもの緑あふれたミストの村の影はまったくなかった。
ミストの村の人達があちこち倒れている。
突然のミストの姿の変わり様に絶句した。


なんなの・・・・いったい、何があったの・・・・
得体のしれない恐怖感が私を襲った。
怖いよ・・・・・怖いよ・・・・

「お母さん・・・・・
 お母さん!」


お母さんはどこ・・・
怖いよ・・・・怖いよ・・・・・

「えぐ・・・・えぐ・・・・」

辺りはもう炎で何も見えない。
逃げることもできない。
子供の私は泣くことしかできなかった。
ただ泣くだけだった。

すると辺りに倒れている女性がみえた。

「・・・・お母さん!」

お母さんが、倒れている。
私はお母さんにかけよった。
お母さんはかすかに目をあけた。

「お母さん!お母さん!」

「リディア・・・・
 リディアなの・・・・」


「そうだよ、お母さん!
 どうしたの・・・いったい何があったの!」


「ごめんね・・・・リディア・・・
 お母さん、嘘ついちゃったね・・・
 大丈夫って言ったのに・・・・

 お母さんのドラゴンが死んじゃったから
 お母さんももう・・・ダメなの・・・」


「え・・・・・」

ダメって・・・
突然のお母さんの言葉。
何がダメなの?
お母さん・・・・・・
最初は混乱してわからなかったが、
でも、少し考えて子供の私にもお母さんが何をいっているかわかった。

「そんなのイヤだよ!
 お母さんいなくなるのイヤだよ!」


愛するものをいきなり失う悲しみ。
離れたくない。
一人になりたくない。

私はただ泣き叫んだ。

母を失う。
そんなことを急に言われても
受け入られるわけがなかった。

「イヤ!
 お母さん、いなくなっちゃイヤ!」


「リディア・・・ほんとにごめんね・・・
 母親失格よね・・・・
 リディア・・・・あなただけでも・・・・生きて・・・」


それが母の最後の言葉だった。

「イヤァ!!!!!」

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