友の助け
たとえ、この城から逃げ切っても
大陸自体が消えてしまう・・・・・・・・・・
とりあえず、ルーラを試してみる。
ダメだ・・・・・・・・・・
やはり封じられている。
バラモスの魔法はこの大陸を離れないととけないみたい・・・・・・・
バラモスを倒したのに・・・・・・・
ここで死ぬの?
”死ぬ恐怖”
ラーミアの時の出来事、巫女の苦しみが今、
まさに私に襲いかかってきた。
どんどん城は崩れていく。
下敷きになるのは時間の問題だ。
バラモスの戦いの時は怖くなかったのに。
今は足がふるえる・・・・・・
やっぱり死ぬのは怖い・・・・・
「チェルトぉ!」
え?誰!?
誰か私を呼んだ!?
「チェルトぉぉ!!」
今度ははっきりと。
すごい早さで床を張ってくる物体。
はぐりん?
「チェルト、お城、崩れちゃうっ!」
「う、うん・・・・・・・・・」
そう・・・・この子の命も消えてしまうんだ・・・・・・・・
「ご、ごめん・・・・・・・
はぐりん・・・・・
わ、わたし、約束守れなくて・・・・・うっ・・うっ・・・・」
床に座り込んで、泣きじゃくる私。
あ、そうだ、これを早く使って!」
「何、言っているの?
「・・・・・・・・え?」
はぐりんは自分の体をもぞもぞと動かした。
するとそこから一枚の羽が。
「これは!」
「これを使えば、外に出られるって”言っていた”よ!」
この時、私ははぐりんの言葉を注意深く解析している暇はなかった。
とにかく、今はこの子と脱出しないと!
私ははぐりんを胸に抱きかかえ、
キメラの翼を放り投げた。
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