【第11話】

眠りの町「ノアニール」


カンダタを倒した私は、カサーブの北にあるノアニールに

行くことにした。何か、お父さんの手がかりがつかめるかもしれない。


魔法の鍵も手に入れたし、このイベント、飛ばそうかなぁ、

とも思ったんだけれど、それじゃ読者の皆さんも許さないだろうし、

それに、結構ロマンチックで好きだから、やることにしました。


「ねぇ、起きてください。どうしたんですか!」

こんな光景を見たのは、初めてだった。

町の人が、ところかまわず、ただ眠っている。

不気味なほど静かで、鳥のさえずりさえも聞こえない。

もしかしたら、これもバラモスの呪いなの?

私は、不安な気持ちを押さえつつ、町の隅々まで調べることにした。

「ん?あそこから、光が漏れている。

 もしかして、誰か起きている人がいるの?」


唯一、この町で起きている人がいた。

この人の話だと、西の森深くに住んでいる、エルフの女王様が一生

目覚めることのない、呪いをかけたらしい。理由は分からないけれど。

「なぜ、そんなことをしたのかしら?」

このまま、ほうっていくわけにはいかないので、

私はその女王様に会いに行くことにした。


「私の娘は、よりにもよって人間の男と恋をしたのです。

 あなたにこの気持ちが分かりますか?」

「いいえ、わかりませんわ。(女王様の前なので一応女の子らしく)

 人間には、人間のよいところがあります。それを、種族が違うと

 いうだけで、愛し合っている男女を引き離してよいのでしょうか?」

「人間は、争いを好みます。その様な者との恋を許すわけがないでしょう?」

「すべての人がそういう訳ではありませんわ。」

「あなたは、まだ本当の恋をしたことがないから言えるんですわ。」

「なによ!」

切れた


第12話 夢見るルビー

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