【第137話】
ハプニング?
今、わたしは、アリアハン城で開かれているお城に出席している。
私のために開いてくれた。
ロマリアの宴に比べると規模は小さいけれど
やっぱり、すごくうれしい。
「旅だったときは、まだ幼さがかなり残っていたのじゃが、
ドレスを着ると、まぁ、”ずいぶんと女性っぽくなる”のぉ・・・・・」
ドレスを着たわたしをみて、王様がそうおっしゃった。
「ありがとうございます・・・・・・・・・」
ただね・・・・・・・・・・
そういう風に強調されて言われると
王様なりに、誉めているとは思うんだけれど
聞き方によっては、今までが、そうとう、男っぽいって聞こえる・・・・・
素直に喜べない私。
「王様・・・・・・私は女です。
”ずいぶん、女性っぽい”ってのは・・・・・・」
「細かいこと気にするのぉ~
大人の女性らしさを身につけたといっておるのじゃ」
「でも、旅立つ前にも、オルテガの”息子”っておっしゃいませんでした?」
とかびの生えた話まで持ってきた。
「あれは、冗談じゃよ。
よく、そんなこと、覚えているのぉ~」
わたしって、そんなに男っぽいのかな・・・・・・・・
自分では、そういう風にしているつもりないんだけれど・・・・
そりゃ・・・・・・・
気は強いし
料理、ほとんどできないし
剣術では、お城の兵隊さんの誰にも負けたことないし
あぁ・・・・・やっぱり、わたしって・・・・・・
これじゃ、思われても仕方ないか・・・・・・
ちょっと自己嫌悪に陥ったが、この場を楽しむことにした。
宴も盛り上がり、音楽に合わせ、踊っている人もいる。
この宴にでるのは、お城の中で、重鎮の人ばかり。
一般の人は、昨日行ったアリアハンの大広場で
楽しんでいる。
お母さんにも一緒に出席してほしかった・・・・・・
そうお母さんにいったんだけれど
どうもこういうところは性に合わないらしい。
それにしても、これから、どうしよう。
小さい子供たちに剣術でも教える先生にでもなろうかしら?
そんなことを考えていた。
すると、急に周りの明かりが消えて真っ暗になった。
ん?
なんだろう?
何かの催し?
「どうしたんだ?」
「おい、何か始まるのか?」
会場中もざわめき始めた。
「ほほぉ・・・・・・・
余の配下、バラモスを倒したものが
こんな小娘一人だとはな・・・・・・・・」
およそ人間の声とは思えない声が、会場に響き渡った。
な、なに?
第138話 大魔王ゾーマ
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