【第153話】
竜の女王
客間に通された私。
想像していたほど、きらびやかな感じではなく
窓から光を取り込んでいて、
すごく自然を取り入れた部屋。
なんだか、落ち着いてくる・・・・・・・
そこで待っていると、一人の女性が近づいてきた。
「あなたがチェルトね」
「はい」
この方が女王様ね。
竜の女王って聞いていたから、恐いドラゴンを想像していたんだけれど
目の前にいるのは人間の女性。
すごく美人。でも、少しかげりがある。
ちょっとお疲れなのかもしれない。
そんな私の気持ちを察したのだろうか。
「この姿は仮の姿。
儀式をするためには人間の姿になり、祈らなければいけません」
「儀式?祈る?
どういうことですか?」
「あなたは、大魔王ゾーマを追っているんでしょう?」
初めて、この地上界でゾーマの名を知っている人が!
「はい、そうです!」
やはりここに来たのは正解であった。
「でも、その前にあなたは、今世界での出来事の一部しか知りません。
そこからお話をしなければいけませんね・・・・」
竜の女王様から聞かされた話は
私の想像をはるかにこえるものだった・・・・・・・
第154話 3つの世界
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