【第180話】

力の実感


一眠りして、窓を見る。

しかし、未だに夜のまま。

おかしい・・・・・・

これは・・・・・・どういうことなのだろうか。



まさか・・・・・

これが大魔王の仕業だったとは・・・・


先ほど、宿のご主人に何故日があけないのか・・・

ということを聞いてみた。


宿のご主人は何を当たり前のことを・・・

ということで不思議がっていたが、

私が、別の世界から来たことを言うと

半信半疑ながら、この世界のことを教えてくれた。


つまり・・・・・だ・・・・

このアレフガルドには、”朝が来ない”のだ。


ゾーマの大魔力により、太陽の光が奪われてしまった。

信じられないことだ。

しかし、事実だ。

そのようなことができるとは・・・・・

 

竜の女王様のお話の時にゾーマは魔界を統率していたようなことを

言っていたが、しかしそのとき、ゾーマの卑劣さに怒りを感じてはいたが、

その力の実感がそのときはわからなかった。

 

しかし、今初めて、

・・・・・・どれほど、恐ろしい相手とこれから戦うのか・・・

実感して・・・・・・・しまった。




しかし、不思議な感じ・・・・・・

それだけ恐ろしい相手と戦うのに恐怖心がない。

 

あきらめの心ではない。

 

・・・・・・やっぱり勝てるって思っているんだろうな。

なんの根拠もないけれど。

いや、勝てると思っているのではなく、勝たなきゃいけないんだ。

勝たなければ・・・・・・・今まで力を貸してくれた人に申し訳がたたないから。


第181話 お手伝いさん

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