ちょっとした感傷
私はお城に入るため、お手伝いさんらしく
見える服装をする格好をすることにした。
こんな夜に店はやっているかしら?
夜にも関わらず、店はどこも開いており、
ゾーマの恐怖には、おびえている物の、
そこそこに、賑やかだった。
あまりに私の服装は旅人っぽい服装だったので
エプロンや安いスカートなど、一通りそろえることにした。
ん?
男はスカートなんて、はかないだろう?
ですって!
よけいなお世話だ!
まったく、失礼だ。
私が女性らしい服装が似合うのは、
数々の宴でドレスを着て、実証したじゃない。ふん。
さて、そんなことはさておき、
いろいろな服を着て試着する。
いつ以来だろう。服なんて、こうやって自分で着て選ぶのって。
きっと、アリアハンを旅立つ前だろうなぁ・・・・
戦いに明け暮れてから、女としての当然なこと
それさえ、できなかったような気がする・・・・
と、こんなところで感傷に浸ってる場合じゃないな。
今は立ち止まれない。とにかく、前を向かなければ。
そんな思いをしながら、服を買った後、今度は
お城の外周を偵察しにいく。
案の定、城には門兵が立っていて、
一般人は立ち入り禁止のようだった。
正面から、お手伝いさんの格好で入るのは
やはり怪しまれるので、いろいろ城壁を回った結果、
お手伝いさんが出入りしている入口を見つけた。
門兵も一人しかいなく、意外にすんなり入れるっぽい。
しかし、もし魔王の手下が変身魔法モシャスが使えて
化けられたら簡単に城に入れて、
王様も命もねらわれるような気がするんだけれど・・・・
それとも、いくらアレフガルド一の大都市としても
ゾーマには一国の王なんて、たいしたことないのかもしれない。
うん、後者だろうな・・・・・
そんなことを考えながら、宿に戻る。
消え去り草の残りがあれば、楽に入れたのだが、
ないものを言ってもしょうがない。
朝が来るのをまって、変装することのにしよう。
が、まだ夜が明けてない。
なぜ?
もうアレフガルドに来てまるまる1日たっているはずなのに・・・
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