【第186話】

魔法の灯火


食料貯蔵庫でスープを作るための材料を探していた私。

そこにはたくさんの瓶があり、 それを一個ずつずらしていった。

すると、壁際に、錆びた扉を見つけた。


どうやら、扉には、鍵がかかっているようだ。

本当は、こういうところは、あけてしまってはいけないんだろうけれど

やはり、こういう風に意味深に扉があるとあけたくなってしまう。

 

悪いとは思いながらも

私は、最後の鍵を取り出し、鍵穴にあわせる。

 

最後の鍵は、鍵穴にいれると、形状がかわり、

その扉の鍵にぴったりあう鍵になってくれる。

 

鍵をまわすと・・・・・・・あいた。

どうやら、アレフガルドでも、最後の鍵は使えるようね。

 

扉をあけてみる。


そこには、密室なのにたいまつに、明かりがついていた。

しかし、不思議なことに、そのたいまつは暑くない。

 

密室なのだから、当然、火がついていたら

酸素がなくなり、火が消えるのに、

ここは、密室でもう何十年もあけられていなかった様子なのに

火が燃え続けていて、あつくもないということは、

特殊な魔法なのだろう。

 

別に私は盗賊ではないので、

お宝を盗もうとかそういう気はないし、

何か見つけても戻すつもりだけれど、

しかし、ここには何かがあるというのを私の勘は伝えていた。

 

密室の奥には、テーブルがあり、

ろうそくが2本、こちらも燃え続けている。

 

その2本のろうそくにはさまれてて、

青い布の上に何かが包まれていた。

 

私は、その包みを・・・・・あけてみる。

すると、そこには、一つの黒い石が包まれていた。

 

私はその石をみた瞬間、何か懐かしい気持ちにおそわれた。

 

黒く、不気味な石なのに・・・・

呪われているのかもしれないのに・・・・・

私の手は、自然とその石に手が伸びていった。


第187話 太陽の石

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