【第187話】
太陽の石
食料貯蔵庫で、錆びた扉を見つけた私は
最後の鍵を使い、扉をあける。
その中には魔法力を感じる密室だった。
そして、その密室にはテーブルがあり、黒い石が大切そうにおかれていて
私はその石を見るなり、無意識に手が伸びていった。
石をさわると、手にすごい衝撃がおきる。
「いたっ!」
すぐに、手を離す。
さわった手は、まだしびれている。
何か石に、魔法かかけられているのかもしれない。
と・・・私がさわった黒い石は、なにやら生き物のように
赤く輝きだした。
まるで・・・心臓の鼓動のようだ。
その輝きがより、大きくなる。
なにがおきるの?
その石から、ものすごい光が放出され、
同時に、何かが壊れるような、大きい爆音をとどろかせた。
「きゃあぁ!!!!」
私はその爆風でふっとばされ、
突然のことでそのまま気を失った・・・・
気がつくと、石があった密室は
まるで爆風に巻き込まれたように破壊され、
食料貯蔵庫の瓶は何個も壊れており、
さらに、台所の壁にもヒビがはえている。
うそ・・・・・これ、私がやっちゃったの・・・・・
どうしようか、とまどっていると
あの爆音は城中に響き渡り、
多くの兵士達が台所に集まってきた。
「ものすごい音がしたぞ!」
「敵襲か!」
「武器を持て!」
との声が聞こえてきた。
ど、どうしよう・・・・・・・・
第188話 賊と間違えられたチェルト
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