女海賊「ミリー」
順調に航海をしていたのだが、海の天候は変りやすい。
嵐に巻き込まれ、かろうじて、どこかの大陸にたどり着いた。
船を修理するため、わたしは近くの民家を捜した。
それで・・・・・・・・あの・・・・・・・あなたは何をしているのですか?」
「え、ぼく?僕は・・・・その・・・・ 人、そう、人を待ってるんです!」 「はぁ、そうですか」
わたしは、このちょっと不思議なお兄さんと話した後、
船を修理する部品をわけてもらうため
そのアジトの方へ向かっていった。
海賊さんだって、人間なんだから、話せばわかってくれるよね。
「なんだ、おめえは」 「おい、女だ、女だ」 思ったとおり、海賊さんが、わらわら集まってきた。
ひぇー、こわいお兄さんがいっぱいだよぉー。
「あ、あのですね、実は私の船が嵐になって、壊れてしまったんですよ。
それで、部品を分けていただけないかと思いまして・・・・・・・」
「へへ、それは構わないんだけれどよぉ、やっぱりなぁ」 「そりゃ、払うものは、払ってもらわなきゃなぁ」 やっぱり、きたぁ!そりゃね、私を女と見てくれるのはうれしいよ。
でもね、でもね、やっぱり・・・・・・・・・・
嫌だよぉ!
なんて、考えていると
「まちな!!!」
たくましい、女の人の声が・・・・・・・・・
「客人なんだろ、見苦しいところ見せるな!」
「へ、へい、申し訳ありやせん!あねご!」 「すぐに、飯の準備いたしやす」 なんて、ほかの海賊さんがぺこぺこしはじめた。あれぇ?
「お客人、子分がみっともないところをお見せました」 「はぁ」
「話はすべて聞かせていただきました。さぁ、何にもないところですが
くつろいでください」
「気にしないで、それより、びっくりしちゃった。
まさか、ミリーがこんな所にいるなんて」
海賊のお頭の名前はミリー。
実は、このミリーとは、アリアハンの幼なじみなのだ。(へへ、びっくりした?)
6歳のころまで、よく遊んだんだけれど、彼女が乗っていた船が
以前、魔物に襲われて、沈んでしまったのだ。
船が沈んだこと、そして親友のミリーが死んだことをおかあさんに聞き
一晩中泣いたのを覚えている。
ミリーは運良く、ここの海賊に拾われて育て上げられた。
そのうち、ここのお頭が死んでしまって、2台目のお頭として
ミリーが選ばれたらしい。
「それにしても、チェルト、ぜんぜん変わっていないね。
男っぽいところも」
「言ったなぁ」
「フフ・・」
なんて、こんな話で盛り上がっていった。
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