約束
そこは昔、死んだと思っていたアリアハンの幼友達ミリーが統率する、
海賊のアジトだった。
久しぶりの対面で時が経つのもお互い忘れ
私とミリーは懐かしい話に花を咲かせた。
静かな声でミリーが問い掛けてきた。
「ねぇ」 「ん?」
「言いたくなかったら、言わなくてもいいだけれど・・・」 「なぁに?」
「あのさ・・・・・オルテガ様のことなんだけれど・・・・・・」 「・・・・・・うん・・・・・・」
「オルテガ様が亡くなられたというのは本当なの?」 「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・あ、い、いや、ごめん、今の話しなかったことにして」
「・・・・・・・私が8歳のとき、お母さんといっしょにお城に呼び出されたの。
父さんといっしょに旅をしていた兵士の人なんだけれど
その人が傷だらけで命からがらアリアハンのお城に戻ってきたと聞いて・・・
てっきり、お父さんといっしょだと思ったんだけれど・・・・・
兵士さん一人しかいなくて・・・・・・・・
・・・・その兵士さんから出た言葉は・・・・・お父さんが・・・・お父さんが・・・・・」
「ごめん!チェルト!もう言わなくてもいいよ」 「・・・・・・・・・・・・・」
「つらいこと、思いださせちゃって、ごめんね」 「・・・・・・ううん、違うの」
「え?」
「わたしね、父さんはまだ生きていると思っているの。
お父さんはそう簡単にやれれる人じゃない。
お父さんは、絶対にどっかで生きているって。
母さんだって、きっとそう思っているわ。」
「そ、そうよね、あのオルテガ様なんだもの。
絶対生きているわ」
「ううん、ミリーは、海賊のおかしらでしょ。あなたは、ここの人たちを
助けなければいけない。それは、ミリーにしかできないことなんだから。」
「うん・・・・・あ、そうだ、チェルト、役に立つかわからないけれど
これ持っていって。」
「父さんの・・・・・義理の父だけれど、先代お頭の
形見なんだ。あんたに・・・・・持っていてほしい」
「チェルト、バラモスを倒したら、絶対に、ここに戻って来いよ!」 「うん、約束する!」
確か、女勇者だとバラモスを倒した後、隠しイベントあるんですよね。
その時には、またミリーとチェルトの語らいを書こうかなと思っています。
お楽しみに!
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