マイラの好意
私も上の大陸のアリアハンから来たこと、
ジパングを支配していたヤマタのオロチ、
また、魔王バラモスを倒したことなどを伝えると、
その女性は奥に通してくれ、ご主人にあわせてくれた。
やはり、卑弥呼様は、別のものに入れ替わっていたのか・・・・・」
ご主人にも同じことを話すと、驚いたが、
同時に納得してくれた。
「卑弥呼様におかしいところがあったのは確かです。
ヤマタのオロチにいけにえをささげる儀式があり、
それを指示していたのは卑弥呼様でした。
ヤマタのオロチの怒りを沈めるためとはいえ・・・」
「私達は、その支配から逃れたいため、
ジパングを抜け出そうとしました。
しかし、ジパングは他国とのかかわりがないため、
船がでていません。
そこで私達は、ヤマタのオロチが住んでいる洞窟に行きました。
あそこには、旅の扉があり、別世界にいけるとの話を聞いたことがあったのです」
「あの洞窟に旅の扉があったのですか!」
逆に私が驚いた番だった。
「いえ、結局その旅の扉は見つからなかったのです。
そして、私も妻も、あの洞窟で力尽きようとしたとき
大きな地震がおこり、私達は地割れに飲み込まれました。
私達はここで死んだのだな・・・・と」
「すると、それが下の世界のアレフガルドに続いていたわけですね」
「はい。
大怪我をおった私達でしたが、
マイラの村の方々が私達を見つけ、手当てをしてくれ
一命をとりとめました。
だから、私達はこのマイラの村に恩があります。
一生、このマイラの村のために、私達ができることを
しようと思います」
「ここの人はみんな良い人です。
見ず知らずの私達を受け入れてくれて・・・・・」
そういって、奥さんは涙を流した。
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