【第328話】
祈りの指輪と炎のブーメラン
人食い箱とミミックを倒した私。この塔で回復魔法もかなり使っているしミミックに魔力を吸い取られ、先に進むのに不安を感じる。
四つのうち、二つがモンスターだったがあとの二つは襲ってくる気配はない。
私は残り二個の宝箱を開けた。一つは祈りの指輪だった。これはすごく貴重だ。今まで消費した魔力を回復できる。
まだ魔力は残っているが、ここまで来るのにかなり消費した。戦っているうちに、魔力が足りなくなっては困る。私は手に入れたばかりの祈りの指輪をはめて祈った。
指輪は光り輝いて私を包んだ。力がみなぎり、頭が冴え渡るような感覚になる。この先やれるという気力が出てくる。魔力が回復したのだ。同時に祈りの指輪の光が消え、崩れ去っていく。指輪の魔力をすべて使い果たしたようだ。
もう1つの宝箱を開けると、異国の武器ブーメランが入っていた。以前、刃のブーメランを使用していたことがあったがこのブーメランは赤く輝いていた。手にとって見ると暖かみがある。どうやら魔法の品のようだ。ブーメランなら投げれば、複数の敵を攻撃できるし、空を飛ぶ敵にも攻撃ができる。
今までは魔法を使うか、稲妻の剣のイオラに頼るしかなかったがこれで攻撃することによって、戦闘の最初にブーメランを投げて、接近した相手は剣で撃退すれば接近・遠距離の同時攻撃も可能だ。私はブーメランを腰紐に垂らし、すぐに手にとれる位置に取りつけた。
光の鎧はなかったが、魔力の回復もできたし収穫はあった。私はすべての宝箱を開けると大広間を出て、最後の一本道に進んだ。
すると三階に続く階段が見えた。私は今までの道を紙にマッピングして注意深く三階に上っていった。
第329話 度重なる暗闇
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