愛の想いで
あちこちに、腐った人々の屍がたくさん。
それなのに、人々は、船をこいでいる。
その瞳には何もうつっていない。
”溺れて死ぬのは苦しい・・・・・・”
”い、いやだ!死にたくねえよぉぉ!”
その部屋に入った瞬間、いろいろな思念の固まりみたいな物が
私の頭の中に入ってきた。
な、何なの・・・・・・これは・・・・・・
頭が痛い・・・・・・
い、いや!
やめてっ!!
わたしは何も悪い事していない!
なのに、なのに、何故こんな事を!
人々が苦しむ声が、死ぬ瞬間の光景が、次々と映し出される。
あぁ・・・・・・・・・
そうか、私は気を失ったんだ・・・・・・
うっ・・・・まだ、頭痛が・・・・・
よろけながら、立ち上がる。
何だったんだろう、さっきのは・・・・・・
幻・・・・・だったのか・・・・・・・
”嫌です!”
どうしよもない・・・・・・”
”なぜ、離ればなれにならなければいけないのです?”
”・・・・・わかってくれ・・・・・・・”
”私は、私は・・・・あなたのことがこんなに好きなのに!”
”これは親同士が決めたことだ・・・・・・
”そんな・・・・・・・”
見えるのは、若い男女が一人ずつ。
あなたと一緒にいないくらいなら、死んだ方が・・・・・・・”
だから、死ぬなんていわないでくれ!”
その時には君をきっと・・・・・”
お、おい、は、はなせ!”
”それが、君の幸せであり、僕の幸せででも有るんだ”
”私は幸せではありません!
”何をいうんだ、オリビア!”
”だ、だって・・・・・・”
”生きてさえいれば、きっと会える!
”で、でも・・・・・・”
”必ず、君を迎えに来る。
”そろそろ、お時間です”
”も、もう少し待ってくれ!
”ま、待って、エリック!エリックぅぅぅ!”
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