【第5話】

目指せ広島城!


「ねぇ・・・・・・お腹減ったよぉ・・・・・」


「カロリーメイト食べりゃ、いいじゃん」


「やだ!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ムーンとミディリンの漫才コンビはほっといて、

とりあえず、寝床を探すことにした。

明日は早起きしなきゃいけないんだから、早く寝ないと・・・・



「ねぇ・・・・・本当に野宿するの?」


「いや?」


「う~ん・・・・・・いやじゃないけれど・・・・・」


「いや」


「ミディリンには聞いてない」


「お腹すいたぁ~」


「あなたは黙ってなさい」


「今は歩いているから良いけれど・・・・・

 かなり寒くなるかなぁ・・・・と思って」


「そうねぇ・・・・・・・・・」


確かにこの寒さは尋常じゃない。

しかし、ホテルに泊まっては、寝袋を購入した意味ないし・・・・

(第一、ムーンが絶対反対するに決まっているんだから・・・・・・)


「とりあえずさ・・・・・・広島城、行ってみないか?

 せっかく来たんだし、それに原爆ドームもみないと、広島に来た意味がない」


「ここから遠いのかなぁ?」


「いや、この駅の地図を見た感じでは、そんなに遠くないんじゃないか?」


「ミリーどうする?」


「うん・・・・じゃぁ、いこうか」



「とおいいじゃなぁあ~い~~」


「そんなこと、俺に言われたってぇ・・・・」


うぅぅ・・・・・・・・・

もう、20分は歩いているよぉ・・・・・

しかも、私たちの荷物というのは、寝袋やコードなど防寒着を含め、

着替え、食料など、大量の荷物を持っているので、

一人の荷物は数kgもするの。

だから、5分さえ、歩くのもつらいのよぉ・・・・・・


はぁ・・・はぁ・・・・・・・

先が見えない・・・・・・


「・・・・・・・あれ・・・・・・じゃないのか?」


ミディリンが指さした先には、

きれいにライトアップされた広島城が見えた・・・・・・

あれだ・・・・・・・・


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