夜になってビアンカと一緒に、城にいった。ビアンカはこわいこわいと言いなが らにこにこしているので、僕もそんなには恐くなかった。でも、つれさられて墓 の中に押し込められたり、生け贄にされそうになったときにはさすがに恐かった のだろう。今度は逆に、平気よ、といいながら真っ青になっていた。僕よりも2 歳年上だから、あの時は8歳。まだまだ子供だ。いったん家に帰ろうという事に なった。
次の日の夜、ビアンカが宿屋の寝室までやってきて、また行こうと言い出す。仕
方が無いので前日と同じく城へ向かう。
親玉らしいお化けのは2人で何とか倒せた。ビアンカがメラを使えたとは言って
も、8歳と6歳に負けるとは、ずいぶんと情けない親玉だ。
親玉を倒すと、幽霊となった王様と王妃が現れてお礼を言った後、きれいな玉を
くれた。
この世のものでないような不思議な輝き。あの日以来見ていないけれど、もう見
る事はないのだろうか?
アルパカに戻ると、例の悪ガキはネコをいじめるのを止めて、僕たちのものにし
てくれた。ビアンカはうちじゃ飼えないからといって、僕に預ける事にした。
気は強いけど優しい、いい子だった。でも、ネコにゲレゲレという名前を考え出
すセンスは、やっぱり変だと思うぞ。
今日はよくものを考えられない。何をかいているのか分からない。眠る。