十月二十六日

ポートセルミについた。チロルはどうもルーラがきらいらしい。呪文をとなえる たびに騒ぐ。

船の受け渡しもすんで、酒場で情報集めをする。他は買い物など。
ずっと南の方に砂漠の大陸があって、勇者の墓があるらしい。重要な手がかりだ。


ビアンカがアルカパを去って一時働いていた店がまだ残っていた。結婚するの報 に、男連中はがっくりしていたわよ、と彼女。得意げだ。

十月二十七日

地図を見るに、かなりの長旅になるようだ。船乗りたちに航海について聞く。
準備は万全だと思う。あした、風を待って出港する。
十月二十九日

船乗りの一人が急病になって、手伝いをすることになった。病人を近くの漁船に 頼んで、僕が代わりを務める。船長は申しわけなさそうな顔をしていたけれど、 腕がなまるよりはいい。

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