神殿では教団の神官が説教をしていた。神官は卑劣にも、よりにもよって母さん の姿を騙っていた。怒りが込み上げる。即座というわけには行かなかったが、打 ち倒して神殿を制圧した。一般信者は魂を抜かれたようになっていたが、回復し たようだ。今はこの神殿は安全だ。
隠し階段から大神殿へ突入したが、敵はもはや死にもの狂いだ。いきなり本拠地
を衝かれるとは思っていなかったのだろう。奇襲効果でかなり奥まで進んだが、
体力が限界だ。
敵に準備の時間を与えることになってしまうがやむを得ない。上を制圧した以上、
これ以上の増強はできまい。包囲はグランバニア軍に任せて、いったん撤退する。
ロッキーとメガーザの二頭立ては、今回も有効だった。しかしやたらに爆発する
べからずという司令は固く守ったものの、途中ではぐれてしまった。あまり心配
したくはないが、やはり心配になってしまう。
ヨシュアさんを、いやヨシュアさんの亡骸を発見した。壮絶な最期を遂げられて
いた。マリアさんに話すべきだろうか。
教祖は邪悪な顔をしていたが、まさしく人間のようだった。僕らを目の前にして
も余裕たっぷりにしていた。そして、何と外にある僕らの馬車を呼び寄せた。
戦闘はこれまでになく激しく、苛烈だった。輝く息やイオナズン、それにどこに
そんな力があるのかと思うような強烈な一撃。いくら斬りつけても、まるで弱っ
ていないようだった。僕らが不安になり、ついには恐怖をおぼえた頃に、イブー
ルは倒れた。
いったいどこでこのような術を身につけ、なぜこのようなことをしたのかは分か
らない。
ともかく、教団は壊滅した。