【第14話】
爆裂魔法イオ
上位アンデットモンスター「バンパイア」に
襲われる俺とリュック。姿を消す奴に苦戦を強いられる。姿を消したバンパイアは俺の頭上に現れた。
勝利を確信した頭上のバンパイアは突如爆風でとばされこなごなにくだけちった。
な、なんだ!?
振りかえるとリュックは魔法の杖を振りかざしたまま静止していた。
そうか・・・・・リュックの魔法か。
あれは、イオか?
俺はリュックがイオを使ったところは今まで一度も見たことがなかったのだがすでに、メラやヒャドなどの魔法も会得しているリュックは攻撃魔法でもっとも難しいと思われるイオも習得していたようだった。
その破壊力はすざましかった。あのバンパイアが一撃で霧散してしまったのだから。
「リュック、助かったぜ・・・・」
俺が声をかけると、リュックも構えをくずし、
「はじめて使った魔法だったけれど
うまくいったね」
と笑顔をかえした。
「すげぇ、威力だな」
「その代わり魔力の消費も結構するから
あまり多用はできないけれど・・・・
昼からずっと歩いていたし
さっきのギラとイオでボクも疲れたよ・・・・・・」
「そうだな、早くカサーブに行こうぜ」
途中、何度か魔物が襲ってきたが、バンパイアのような強敵は襲ってこなく無事にカサーブにつき、俺達は宿をとった。
カサーブで一泊した俺達はさらに南に歩きロマリアに向かった。
ロマリアまでの道中、かわいらしい顔をもちながら実は獰猛で眠りの魔法をあやつるアルミラージやムガデの化け物キャタピラーなど襲ってきたが俺達二人の敵ではなく、なんなく撃退していった。
今度は朝早くでかけたので、ロマリアには日が暮れる前につくことができた。
ロマリアの城に偵察する前に、まずは作戦をたてるため、ロマリアの町で宿を確保することにした。
そこで宿屋に入る前、俺はちょっと違和感を感じた。
「ん?」
「どうしたの?」
「いや・・・・・・なんでもない」
宿に入る前に、誰かの視線を感じたような気がしたのだ。だが、振りかえってみたが誰もいなかった。
気のせい・・・・か?
ロマリアに俺達のことを知っている奴がいるとは思えないしな。
「王・・・・・どうやら現れたようですぞ」
「うむ、感ずかれないようにな」
第15話 ロマリア城
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