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+--第12話 母の最後の言葉--+
生き残ってしまった私。
お母さんのところにいけなかった。
お母さん・・・
私これからどうすればいいのかな・・・・
”リディア・・・・あなただけでも・・・・生きて・・・”
お母さんが最後に言い残したこと思いだす。
生きて・・・・・・か。
お母さんのところに行きたかった。
最初は母の死をうけいれられなかった。
いつも側にいてくれたお母さんがいなくなることが
信じられなかった。
しかし今はようやく・・・・・実感した。
隣にいつもいてくれたお母さんが今いない。
いくら呼びかけても、お母さんの声は返ってこない。
お母さんはもう・・・・いないんだ・・・・と。
いつも寝るときに側にいて髪をなでてくれた
お母さんはいないんだ。
考えると・・・・やっぱり涙がでてくる。
お母さんは・・・・・もういないんだ・・・・・
お母さん、お母さん・・・・
私はこれから生きてずっとこんな悲しい気持ちでずっといるのかな・・・・・・
生きて私は何をすればいいのかな・・・・・・
好きだったミストの村はもうない。
毎日ひなたにあたって、村の人と遊んでくれる人もいないし
村をこっそり出て、森でチョコボと遊んで、叱ってくれる人もいない。
私にはもう何もないんだ。
これから何をすればいいのかもわからなかった。
でも・・・・・死んでお母さんのところにいくのは
きっとお母さんも望んでないと・・・・思う。
お母さんが「生きて」っていったんだもん。
でも、私はこれから何をすればいいのかわからなかった。
真っ暗の中、そんなことを考えていた。
そうすると、急にドアの辺りが騒がしくなった。
足音が聞こえた。
私が起きるより早く、黒い甲冑を着ていた戦士が
剣を持ち、ドアにかけよる。
するとドアから5人くらいの戦士達が入ってきた。
一番前に戦っていたえらそうな人が怒鳴った。
「見つけたぞ・・・・セシル!」
・第13話 「セシルとの出会い」
・第11話 「償い」に戻ります
・小説目次に戻ります
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