【第257話】

要塞都市メルキド


森に入ったあと、さっそくモンスターの歓迎をうけた私たち。

仲間も増えたこともあり、以前より戦闘はずっと楽になっていた。


だが、同時に、このメルキドに向かうにつれて、

モンスターの数も多くなっていた。




「おいおい、どういうことだ?

 モンスターの数が半端じゃねぇ」


カンダタが息をきらせて言う。


「ほんと・・・何で、この辺りには

 こんなに魔物がいるの?」


敵の強さはそれほどでなかったが、

モンスターの数はかなり増えていた。


「魔物の巣窟でもあるのかしら」


ありえる話だ。

しかし、魔物の種族に統一がない。

巣があるのなら、同じような系列の魔物かとも思うのだが・・・

そうなると、魔王がこの地に、魔物を送り入れたとか?

でも、何のために。


「まぁ、考えていても仕方ねぇ。

 とにかく、メルキドとやらに早く行こうぜ。

 そこで一休みしたいぜ」


同感だった。

この森中で休んでいて、突然魔物に襲われたときのことを考えると、

ここで一泊するのは危険すぎた。

早くメルキドにたどり着かなければ。


「はぐりん、大丈夫?

 疲れてない?」


「大丈夫だよ~」


「よし、もうすぐだから、がんばろう」




さらに森の中をモンスターを倒しながら進むと、

森を抜けた。

そして、遠くに、巨大な外壁に守られた都市がかすかに見えた。


あれが・・・・要塞都市メルキド?

町が見えれば、休める。

私たちのかなりの疲れをため込んでいたため

すぐに休みたかった。


メルキドの町が見えて、早足になる。

徐々に町が近づいてきた。


しかし・・・・


第258話 争いの跡

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