【第274話】
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50を超える魔物が私たちに襲い掛かってきた。しかしカンダタは背負っていた雷神の剣と呼ばれる剣を一振りして敵を殲滅させた。
カンダタの助力があったとはいえ、魔物たちは次々と襲い掛かってきた。
辺りの戦いはすざましかった。
私も今まで数えきれない数の命を奪ってきた。
しかし目の前で人間も魔物も次々と命を失うところを直視することは・・・・・とてもつらかった。
その姿を見ていると、自分がなぜこんなにつらいところを見届けなければいけないのか、倒さないといけないのか本当にこの戦いをするしかったのか他に方法が残っていないことをわかっていながらもこの凄惨な戦いを見て、多くの命を奪わなければいけなかったのか考えられずにはいられなかった。
「だから・・・・この戦いを・・・ 少しでも早く終わらせないと・・・ いけない・・・」
そう独り言をつぶやく。
「どうした、チェルト?」
いくつもの敵を切り捨てたカンダタが血みどろの顔で話しかけてきた。
「・・・・・・大丈夫。 このまま、つっこみましょう」
「回復したのか?」
私は無言でこくりとうなづく。
ギガデインとベホマズンで消耗した体力・魔力は回復はしていなかった。
けれどこれ以上戦いによって命が奪われるところも見たくないし奪いたくもない。早く敵の中心となるものを倒さないといけない。
注意深く辺りを見渡していると、
激戦を繰り広げている辺りが目についた。ドラゴン討伐隊とドラゴンが戦っていた。そしてその後ろに・・・・
なんてことだ!ヒドラがいる!しかも3匹も!
「カンダタ! ドラゴン討伐隊があぶない!」
「よしあそこにつっこむぞ!」
第275話 3匹のヒドラ
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