【第288話】
オルテガの軌跡
あれから、長い月日がたった・・・・・
もう家を出たのはかなり昔のことだ。魔王バラモスが世界を暗黒の世界で統一しようと魔物をあやつり支配を行おうとしていた。
私はアリアハンの王に願い出て、サマオンサの勇者サイモンと魔王バラモスを倒すため、旅に出た。
私の名はオルテガ・フレイユと言う。
勇者サイモンは約束の場に現れなかった。
彼と何度か会ったことがあるが、約束を破ることはしない。彼は生まれながらの勇者だった。
予定を半月ずらして待ち合わせの場に滞在したが彼は現れなかった。何かどうしてもやむを得ない状態が起きて来られなかったに違いない。
私は一人で旅を再開して浮遊している魔王バラモスの城に入る方法を模索していた。そしてオーブを集め、不死鳥ラーミアをよみがえらすことにより空を飛び魔王バラモスの城に乗り込もうとしていた。
しかしオーブの1つ、シルバーオーブがネクロゴンドにあるという情報をきき、向かったが戦いの途中、足を踏みはずし火口に落ちてしまった。命失われたものと思っていたが奇跡的に助かり大怪我で動けないところをラダトームの街人に助けられ命をとりとめた。
驚いたことに私達が住む世界とは別の世界があった。そこはすでに闇に支配され、魔王バラモスさえを配下に置く大魔王ゾーマの支配するアレフガルドだった。
「ここが・・・・ドラゴンロードか・・・・」
私はメルキドで竜騎士伝説の話しを聞き、大魔王の城にわたるため、また次のメルキドの戦いで地からになるため南にあるドラゴンロードと呼ばれるところにきた。
ドラゴンロードは頂上まで一本道だったが、行く手をはばむ敵が何十匹も出現した。メルキドの戦が迫る中、無用な争いは避けたかったが魔物はそれをゆるしてくれなかった。私は一匹ずつ敵を退け、頂上にある祠にたどり着いたところだった。 頂上には自然にできた祠があり中にはドラゴンの像が並べられていた。
・・・・・ここにドラゴンがいるのだろうか。
もし竜騎士になることができなかったら、再度メルキドに戻り大魔王軍と戦い、そのあと魔王の城に渡る手段を模索しなければならない。
部屋数は最初に入ってきた祭壇と左右に1部屋ずつと少なかったので回るのは時間がかからなかった。しかし、ドラゴンやおろか人の気配もまったくない。竜騎士伝説は所詮伝説にすぎなかったのだろうか。
再度祭壇に戻ってくると、祭壇にかすかな光りが。先ほどは誰もいなかったのに、いつのまに・・・・・
「・・・・・何者?」
第289話 竜神
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