侵入者
人が変わってしまったという王様を一目見てみたかったし、
サイモンさんのこともお聞きしたいし、何よりも町の人のためだもの!
抗議してこなきゃ!
「そんな・・・・
お願いします!どうしても会いたいんです!」
「ならぬ」
「どうしても、お話ししなければいけないことが・・・・・・・」
「ダメだと行ったらダメだ!」
頑固な兵士さんがいて、門前払いされてしまった。
なによ!
・・・・・・・ということは、やることは一つ。
「ん?なんじゃ、おまえは?」
「突然のご無礼、お許しください。
私は、オルテガの娘、チェルトと申します。
実は、王様にお聞きしてほしいことがあるのです」
「なに?オルテガの娘じゃと?」
「はい」
「・・・・・・・・・・・・」
「王様、サイモンさんのことなのですが、
勇者サイモンは・・・・・」
「なにをしておる!衛兵!侵入者を取り押さえろ!」
「はっ!・・・し、しかし・・・オルテガ様の娘様だと・・・・・」
「・・・・・なに?このような娘の言うことを信じるのか?」
「い、いえ・・・」
「・・・・・・・わしの言うことが聞けんというのか?」
「そ、そのようなことはありません!」
この兵士さん、すごくおびえている様子。
あっ、そんなこと考えている場合じゃない!
「王様!話をお聞きください!」
「早くとらえるんじゃ、この無礼者を!」
ふん、まぁいい。お前も、サイモンと同じ目に遭わせてやる。
くっくっくっ・・・・・」
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