【第323話】

メイジキメラ戦


暗闇の中、松明をつけ通路を進む。

その後は敵と出会わず二階に上がれる階段を見つけた。

私は二階に足を進めた。




二階に行くと、小さい明かりが所々灯されていたため

松明の火を消して、稲妻の剣に持ち替えた。

また通路が左と右に分かれている。

ここも左手の法則通り左の通路から進むことにした。


通路を進むと突き当たりを今度は右に曲がることができ、

その通りに進んでいった。

さらに進んでいくと今度は正面と右に道がわかれていた。


「・・・複雑・・・」


私はため息をつき、新しい紙に今までの道筋を付け加え、

二階と記入した。そのあと正面の道に進む。


すると部屋ではないが、少し大きな広間に出た。

そして頭上から獣のような叫び声が聞こえた。


「また魔物のお出ましね」


上を見上げると、キメラが4匹いた。

遠距離から炎を吐かれるとやっかいだ。


私は攻撃を受ける前に敵を叩き落とすためにベギラマを唱えた。

するとどうしたことだろう!

キメラはいっせいに魔法を唱え、目の前に光の円形の障壁が生まれた。


「マホカンタ!?」


中級から上級の魔法使いが唱えられる魔法障壁。

それをキメラが唱えるなんて!

私が唱えたベギラマは次々と光の障壁に弾き返され

四倍の威力のベギラマが私に襲い掛かってきた。

その威力はベギラゴン級である。

私は勇者の盾をかまえ、四倍ベギラマの威力を吸収しようとしたが

あまりに威力は大きく吹き飛ばされ、ダメージをうけた。


回復魔法を唱えようとしたが、四匹のキメラが襲い掛かってきて

魔法を使う暇を与えてくれなかった。


マホカンタの呪文が使えて、頭もよく

連携プレーもできるキメラなんて聞いたことない!


私は敵の攻撃を剣で威嚇しながら、どうにか敵の攻撃をしのいでいた。

よくよくみると、普通のキメラより一回り大きく色も黄色で違う。

キメラの新種ってこと?


魔法が弾き返されるということは、ライデインがはじき返されるかもしれないし

そもそも天井があるため、天空から雷は落とせない。

ギガデインであれば、天井を破壊できるかもしれないが

この狭い部屋の中では危険な行為だし、唱えるのに時間がかかる。

稲妻の剣を使ったイオナズンも弾き返されるかもしれないし、

こんな狭い場所で大爆発のイオナズンを使った日には

自分も巻き沿いを食らう。

万事休すだ。


稲妻の剣のイオラも直接当てればマホカンタで弾き返されるかもしれないが

手前で爆破させて、衝撃でダメージは与えられるかもしれない。

イオラで少しずつダメージを与えていくしかない。

私は稲妻の剣を振りかざし、メイジキメラ達を吹き飛ばした。


すると何てことだろう!?

キメラはベホマを唱え、次々と傷を回復させていった。


第324話 王者の剣の威力

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