変わり果てた姿
後悔している。
私がもっと早くムーンにあっていれば・・・・・・
「・・・・・・うん・・・・・・」
「みんなのためにと思ってやんだんだけれど・・・・・・・・
やりすぎちゃったみたい・・・・・・・・」
「わかっている・・・・・・・・・・」
今、私はこの街に唯一ある牢屋にいる。
鉄格子越しに話しかけている相手は、もちろん、ムーン。
「私がみんなに説得しているあげるよ・・・・・・・・」
「それはダメ」
「でも!」
「それは・・・・・・・・ダメ・・・・・・・・・・」
「だって、ムーン、この街のために・・・・・・・」
「お願い・・・・・・・・・チェルト・・・・・・・・・
今は一人にして・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・うん・・・・・・・わかった・・・・・・・」
「・・・・・・・・・来てくれて・・・・・・ありがとう・・・・・・・
・・・・・・うれしかった・・・・・・・・」
「・・・・・・・私も・・・・・・会えて、良かった・・・・・・・」
だめだ・・・・・・・・これ以上、ここにいると泣いてしまいそう・・・・・・
わたしはこの場を立ち去ることにした。
「・・・・・・・・・あっ、チェルト、ちょっと待って・・・・・」
「・・・・・・・んっ?」
「私の屋敷に行って、部屋に宝箱があるから・・・・・・
・・・・・・・それにチェルトの探している物が入っているから。
それを・・・・・・・・私だと思って持っていって欲しい・・・・・・」
うなずく私。
「私は・・・・・・みんなが許してくれるまでここにいる・・・・・・・」
それがムーンとの最後の会話だった・・・・・・・・
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