第6幕 天下の台所
大阪モノレールの車両外観は、東京の地下鉄丸の内線と似ている。
横に入っている青とピンクのラインを赤に変えてしまえば丸の内線の出来上がりである。
地下にあるはずの電車が宙を行く。
なんか妙な気分であった。
さて、一行は蛍池から一気に阪急にて梅田に乗り込む手筈。
そのためにホームにいた。
阪急は他にない茶色1色(稀に白が混じる。)という、特異な車色をしている。
全国でも例を見ない屈指のわかりやすい配色であろう。
ホームで待つこと数分、電車が来た。
早速乗り込む。
大荷物を抱えた男ばかりの大集団。
元々乗っていた乗客にとってはかなり奇異且つ怪しい集団に映ったことであろう。
各々座席に陣取る。
各駅停車故、梅田までは小20~30分だ。
やはりその間各々雑談である。
私は隣の森田さんと話していた。
森田さんはミディリンでも発揮されている音楽センスを生かし、某お台場某所で年2回行われるイベント等でアレンジCDを出されている(もちろんそれだけではないが)のだが、その際は、次回の為の新曲を聴かせていただいた。
知っている人は知っていると思うが、「鬼神楽」という曲のアレンジであった。
わかっていると思うが、神楽坂さんが鬼であるというわけではない。
ジャズ調に仕上げられており、流石は森田さん、と思わせる一曲であった。
と同時に、アレンジとは曲風をこうも変えるかという事を再認識した。
この再認識は翌日にさらに深くなるのであるが…。
阪急はだんだん梅田に近づく。
すると徐々に各地から梅田へと向かってくる阪急の他線(現在乗っているのが宝塚線。他に神戸線や京都線など。)が集結して来る。
そう。
文字通り集結であった。
合流したからといって線路の1本化は行われていないのである。
つまり集まれば集まるほど横に広くなっていく。
そして梅田着。
梅田の駅は凄いことになっていた。
左を見ても右を見ても先の方までホーム!!
関東で言えば新宿駅のあのホーム数を阪急のみで使っていると言えばわかりやすいであろうか。
恐らく私鉄の駅としては全国でも最大級の広さを誇る駅であろう。
同時にしっかり目的地とホームの確認をしなければ絶対に間違えそうである。
もし使う機会があるので有れば、その点は大いに注意すべきであろう。
さもないと、京都へ行こうとしたのが神戸へ行ってしまったというオチに本当になりかねない。
さて梅田駅ではもう一つ。
我々が乗ってきた電車は折り返し宝塚方面へ向かうわけだが,その行き先が凄かった。
「雲雀丘花屋敷」
……。
スイマセン。
読めません!!
何でも「ひばりがおかはなやしき」と読むそうである。
雲の雀はひばり…。
うむ、やはり読めませんな。
九州の福岡市営地下鉄箱崎線の「馬出九大病院前」(まいだしきゅうだいびょういんまえ)に匹敵する読みの難しさとぱっと見の謎さを兼ね備えた駅名を久々に聞いたのであった。
さて梅田駅である。
梅田駅は実は大阪駅と繋がっている。
言ってしまえば私鉄の大阪駅と思って良さそうである。
取り敢えず、残る関西陣のウチの2名リュート・LATU両氏とは大阪駅内の高速バス乗り場の前で待ち合わせと言うことになっていた。
一行は藤原さんの先導の元、その場所へと移動する。
バス乗り場は、大阪駅の中心を挟んで梅田とは完全に対称の位置にある。(藤原さん曰くちょっと失敗であったとのこと。)
良い機会と大阪駅内を見て回る。
大阪駅は大きさは東京駅に匹敵する。
大阪環状線や、京都方面、神戸方面はたまた、畿内、紀伊、関西空港へとまさしく関西の中心を為している感がある。
だが新宿駅の方が感覚的に近いであろうか
駅はデパートと一体化し、また飯処だけでもかなりの数が出ている。
流石は商いの土地、天下の台所というところか。
また飯処も少し見た感じでは値段的にかなり安い。
伊丹空港といいここといい、流石は大阪というところか。
安田さんも以前大阪に来たときその印象が大きかったようで、大阪駅へ向かう途中で通ったあるうどん屋を前に、
「ここ、依然来たことがあるんですよ~。
ここのうどん屋は安くて、しかも美味しかったです~。」
と仰られていた。
しばしの徒歩の末、集合場所のバス乗り場前へ到着。
「そう言えばお互い全く知らない人同士なんですよね。」
「そうですね~。
でも大丈夫でしょ。
こっちはこの人数ですし、怪しいですからあっちからはすぐにわかるのでは?」
「そうですね。」
待っていれば向こう側から声がかかるであろう。
楽観的な見方である。
ともかくそう言う見解を示した後、取り敢えず荷物を置き一息入れる。
しかし普通は怪しい集団に声をかけるなど凄い勇気を必要とするのであるが…。
しかし彼らはその勇気を持ち合わせていた猛者達であった!!
LATU・リュート両氏はお互い合流し、2人揃っての登場であった。
始めましての挨拶。
そして自己紹介…はしてくれなかった。
代わりに
「どっちがLATUでどっちがリュートでしょう?」
なんて意地悪な問いが帰ってきた。
二捨択一の問いに答えた後、
「ではどちらがどちら様でしょうか?」
との質問にこの人数を前にして
「誰が誰でしょう?」
丁寧に同じ問いを返信した。
流石に両氏困惑。
一所懸命推測を立てる。
しかし何故私はいの一番に
「極悪人のヌルさんです。」
と即答されるんだ!!??(爆)
兎にも角にも、集合組はこれで全員集まり、後は一路宿地、笠置を目指すこととなった。