【第3話】
クラウド編第3話
直前になって


俺は男だ・・・・・・

ソルジャー1stクラスのエリート戦士だ・・・・・・


だが・・・・・・・・・

エアリスに誉められ、ちょっと自信がついてきた。

まぁ・・・・・・俺をのせるために言っているのかもしれないが・・・・・・


とにかく、ティファのためだ。

仕方ない。



「そろそろいこっか」


「あぁ・・・・・・・・」


「クラウド、いい?

 できるだけ、顔は見せないで、下を向いていてね。

 後は、私が何とかするから。

 でも、どうしても、しゃべらなくなったときは、

 さっきの練習を思い出すのよ」


「・・・・・・・わかった」


コルネオの館が近づいてきた。


ティファがあの館にとらわれている・・・・・・


ティファ・・・・・

俺の幼友達であり・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

初恋の相手でもあった・・・・・・・


ティファは良いところのお嬢様だったが、気取ることもなく、

ニブルヘイムで人気者だった。

・・・・・・他の男にも人気があった。

誰とも気兼ねなく話せるティファ・・・・・

そんな彼女にあこがれ、そして嫉妬した物だ。


ソルジャーになったのも、ティファのためだった。

ティファにかっこいいところを見せたかった。

だから・・・・・・・・ティファはなんとしても守らないといけない・・・・


・・・・・・・・なのだが、よくよく考えると、これでいいのか?

今まで、コルネオに会うことしか考えていなかったが、

もし・・・・・・ティファが俺のこの姿を見たら・・・・・・・・

・・・・・・・好きな女の前で、この姿を見せられるだろうか?


・・・・・・・・おい、そこで見ているお前。

そうだ、読者のお前だ。


人ごとのように思っているだろうが、自分が初恋の女の前で

女装しろと言ったらできるか?


また、女性諸君、本当に好きな男の前で、男装ができるか?


自分の立場になって考えてみろ。


「エアリス・・・・・・・・・やっぱりやめよう・・・・・」


「え?

 なにいっているのよ、ここまできて!」


「・・・・・・・・ティファに・・・・・・この姿を見せたくない・・・・・・・」


「・・・・・・・・・・・・・」


気のせいだろうか。

エアリスがちょっと複雑な表情をしたのは・・・・・・・・・


第4話 わがまま

前ページ:第2話 「発声練習」に戻ります

目次に戻ります

パステル・ミディリンのトップページに戻ります!