【第19話】
まだこの場では断定できない
犯人はアイツだ。しかしまだこの場では断定はできない。それを確認するためぼくは海岸にいく必要があった。
「真理、小林さん、すいませんが部屋に戻ってください」
「突然、どう・・・・したんだ?」
小林さんが驚いて聞き返した。
「クルーザーの安否より大事なことがあります。真理と小林さんとキヨさんは香山さん達と部屋にたてこもっていてください。犯人にこころあたりがあるんです」
「ほ、ほんとうか!?」
「はい。ですがまだ確証がもてなくて。それより上にいる人達が心配です。真理と小林さんはもう一度部屋にたてこもっていてください。ぼくは海岸に行ってきます」
「船以外に何かあるのね。でも一人じゃ・・・・」
真理がすごく心配そうな顔をした。
「真理・・・・・」
ぼくは真理の手を握りしめた。
「透・・・・・」
「大丈夫、必ず帰ってくる。もしぼくの考えが正しければ、これは神の裁きじゃない。その確認をするため、海岸に行ってくる。だから真理は小林さんと一緒に部屋にたてこもるんだ。決してドアをあけてはいけないよ」
「わかった・・・透・・・気を付けて・・・・早く帰ってきて」
ぼくは真理達を残し、一人で三日月館を出た。
第20話 (執筆完了)
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