Story of Libral 序章 5-邪悪な鼓動
 

Story of Libral
(Kathieさん投稿)
序章

ストーリー設定
1プロローグ
2-三年後
3-城下町へ
4-稽古

5-邪悪な鼓動

6-混乱
7-故郷の落日
1章-旅立ち-
1-1落ち延び
1-2新たな旅立ち
1-3ティコ山脈
1-4プロシマ王国
1-5アルベル村
1-6ゼフィール一味
1-7ゴールドマンティスの巣
1-8エケラス盗賊団

Story of Libral 序章 5-邪悪な鼓動


「ククク...のんきなものだ、魔の森の中ではしゃぎおって...」
水晶玉に映し出されたアリエス達の姿を見て不気味に笑う影...
クジェ「ヴェガ様...探されていた書が見つかりました。」
ヴェガ「そうか、見つかったか...」
ここはヴァイランス王国の地下。
ヴァイランス王国は、聖魔大戦時代、悪魔の居城、巨大なヴァイランス帝国として、全世界を支配していた。
しかし、世界中から立ち上がった聖戦士達の活躍によって、
悪魔は滅ぼされ、世界に平和が取り戻されていった。
だが...
悪は完全には滅びず、このヴァイランス王国の地下深いところで、
静かに逆襲の時を待っていたのだ...
ヴェガ「ヴァイランス帝国が滅びて、我らはこの暗く深い地下で目に付かぬようにひっそりと暮らしていた...
だが...それももう終わりだ...これからはまた我々が支配する世の中になるのだ...」
クジェ「その書物によりますと、封印の効力が弱まり始めるのはあと一月程度と思われます。」
ヴェガ「そうか...ククク...まずはそれまでにこの国を乗っ取るのだ。
そして、それを皮切りにリブラルを落とすのだ...」
クジェ「リブラル?何故あのような小国を落とそうと?」
ヴェガ「確かにあそこは小国だが、我らを滅ぼした聖戦士リブラの血を引き継いでいる。
残しておけば厄介だ。あそこの魔の森に眠る魔獣を復活させ、
それに合わせてこちらからも攻め、徹底的につぶすのだ。聖戦士の血を根絶やしにするためにな...」
リブラル王家は、聖戦士の一人、リブラの血を受け継ぐ家系である。
もちろん、アリエス、シリウスにもその血が流れており、
ヴァイランス帝国復活のためには、邪魔な存在である。
ヴェガ「よし...クジェ、まずは国を乗っ取る準備だ、永く眠らしていた部下達を目覚めさせよ。」
クジェ「わかりました...お任せあれ...」
クジェは何やら怪しい呪文を唱え始める。
クジェ「深き地の底に眠りし者達よ...今こそ蘇るがよい!!」
...
地上では...
ガシャアアァーン!!
「うわっ!何だ!」
「お婆様!?どうしたのですか?」
「た...大変じゃ!魔物が攻めてくる!」
この占い師の水晶玉に、不吉な影が映り、水晶玉が崩壊する。
...
ヴァイランス城内...
今日はこの国の王、ヘイム12世の誕生式典が行われていた...
しかし...
兵「ヘイム12世!大広間に魔物が!」
ヘイム「何だと!?」
兵「それがとんでもない敵でして、うわあああ!」
ズシャア!
ヘイム「うっ!」
目の前で兵士が吹き飛ぶ。
ヘイム「ま...まさか...地下に眠るという伝説の魔物達か...」
敵は既に目の前まで来ている。
ヘイム「くっ!私の国で好きにさせるか!」
ヘイムは剣を取り、敵に突進する。
しかし...
ズバアッ!
ヘイム「グフッ...」
それよりも早く敵の爪がヘイムを捉えていた。
ヴァイランス王国は、その日のうちに死の国へとなっていった...

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