毒の沼地。歩くたびごとにダメージを受ける。名前から察するに、毒がダメージを与えるらしい。
ドラクエ世界ではごく当たり前のように受け入れられているが、よく考えてみると不思議な存在である。現実世界において、「毒の沼地」なんてものは聞いたことがないぞ。
今回は、この「毒の沼地」について、検証してみよう。
真っ先に生ずる疑問は、どんな毒なのかということである。
仮説1 皮膚から身体内部に深く浸透するタイプ。
これだと、沼地を脱出した後も、ダメージを受け続けるはずだ。キアリーや毒消し草で解毒しない限り、なかなか消えないだろう。
よって、これはありえない。
仮説2 皮膚に炎症を起こしたり、皮膚を溶かしたりするタイプ。
これだと、歩かなくても、ダメージを受け続けるはずだ。
特に、皮膚を溶かすタイプだと、沼地に長く浸かっていると、骨まで溶かされてしまって、跡形もなくなる。蘇生も不可能になってしまうだろう。
よって、これも考えにくい。
仮説3 ヒルなどが噛み付いて毒を注入する。
あの沼地には、ヒルなどの毒虫がいそうである。毒虫たちが、噛み付いて毒を注入するとすれば、「毒の沼地」の名に恥じないといえそうだ。
ただ、ヒルぐらいだったら、毒といってもたいしたダメージじゃなさそうだなぁ。
ダメージを食らうぐらいに毒を注入されたとすれば、沼地を脱出した後も、注入された毒によってダメージを受け続けるはずだ。
よって、仮説1と同様に、これも考えにくい。
毒虫に噛み付かれることによるダメージだとすれば、それはもはや「毒」の効果ではなかろう。ヒルみたいな奴らだとすれば、相当な数に噛み付かれない限り、ダメージになるとは考えにくいし。
毒を前提とする限り、以上の説には難がある。
そこで、「毒によるダメージではない」と仮定してみよう。
仮説4 毒の沼地は、実はバリアだ。
大胆な仮説だが、根拠はある。それは、バリア床も「毒の沼地」もトラマナが有効だということである。
つまり、バリア床も「毒の沼地」も、性質が似ている。さらにいえば、ほとんど同じだといえるのではなかろうか。違いは、ダメージ量だけだ。
よって、バリア床と同様に、「毒の沼地」も人工構造物である。バリア効果のある泥をくぼ地に充填すれば、「毒の沼地」の出来上がりだ。あのまがまがしい色は、バリア効果のある泥特有の色なのだ。
では、この「毒の沼地」は誰が製造しているのか。
やはり、魔族と考えるのが妥当であろう。魔族の重要な拠点を防御しているとしか思われない役割の「毒の沼地」が、結構あるからだ。魔族が滅ぼしたと思われる町や村にも「毒の沼地」があったりするが、これは調査にやってくる人間たちを邪魔する目的があると思われる。ドラクエ2で、「ラーの鏡」が「毒の沼地」の中にあったのも、魔族による妨害工作と推測される。
目的が推測できない「毒の沼地」も結構あるが、まあ、魔族の気まぐれとでも考えておけばよろしかろう。
|